代表の伊藤です。
最終日なので、一年を振り返って見たいと思います。
2014年は、消費税増税や急激な円安と、環境の変化に翻弄された一年でした。
また、創業10年という節目の年でもありました。
そういった背景で、新しいお取引先様と数多くのご縁を戴け、新たな方向性を見い出せたのでは無いかと感じております。
大手のお取引先様からの引き合いが多く、開発品でお声掛け戴ける事が多かったのも印象に残っています。
またデザイナー様からお問合せを戴き、プロジェクトマネージャー的な役割を担わせて戴いた事も大変勉強になったと思っております。
弊社の一押し商材である、アルミ押出し材を中心とした営業活動の中であっても、製品の付帯部品で切削品があったり樹脂部品があったり ゴム部品やネジも弊社にお引き合い戴け、MSPの調達システムを想像以上にお使い戴けたことにも感謝しております。
周囲からは「何屋だか判らない」と笑われる有り様ですが、それがMSPの強味であると自負しております。
アルミ押出し材の派生で、今年はアルミヒートシンクの受注にも注力して来ました。
社員の努力の甲斐あって、アルミヒートシンク・放熱板でも新しいお取り引き先が増えました。
アルミヒートシンクにつきましても、より充実させた体制を構築し、皆様のご要望にお応え出来るように致します。
この様な結果が出せましたのも、皆様のご理解とご協力があっての事と心から感謝申し上げます。
来たる2015年はまた新たな一歩を踏み出すべく「道」と言う幹事をキーワードに据え、業務に邁進して参りたいと思います。
一年間、本当にありがとうございました。
皆様にとって、残り少ない2014年が益々充実される事と、来たる2015年がより一層輝かしい一年となります様にご祈念申し上げます。
良いお年をお迎えください。
2014年12月26日 4:10 PM | カテゴリー:アルミ押出し材, ゴム製品, ダイカスト, ヒートシンク・放熱板, 代表のメッセージ, 切削加工, 表面処理
おはようございます。代表の伊藤です。
早いもので、12月の声が聴こえる時期となってしまいました。
先般もご報告しておりましたが、アルミメーカー各社から地金の上昇分以外にも「RM(ロールマージン)」と呼ばれる加工費に相当するコストに対する値上げ方針が次々と発表されています。
当社が得ている情報では、以下の通りです。
2015年1月より適用
・アルミ地金NSP上昇分 30円/kg(未確定)
・RM(ロールマージン) 40~60円/kg
・アルマイト処理費用 15~25円/kg
*値上げ幅はメーカーにより異なります。
*流通機構の違いにより、値上げ幅は大きく変化します。
ザックリ言ってしまうと「100円/kgの値上げ」になる可能性が大きいと言う事です。
アルミ地金は、国際相場での価格変動を定期的に反映させていこうというルールですので、従来通りの動きです。
しかし、RM(ロールマージン)やアルマイト費用の値上げは
「何故だ!」
「便乗値上げじゃないのか?」
などという 声も聞こえて来そうですが、小生なりに理解している範囲で説明させて戴きます。
皆さんにも判りやすい理由としては、円安による資源高騰で電気代、燃料代が高騰したと言う事です。
これと同じ様に、アルミは合金で使うことが殆どで、例に上げるならばA5052には、 Si、Fe、Cu、Mn、Mg、Cr、Zn、Ga、V、Ni、B、Zr、Ti などを合計で4%程度添加して合金にしています。
この添加物もアルミ地金同様に輸入しており、円安の影響で高騰しています。
その他、多種多様な経費も僅かながら上昇しており、製造原価を引き上げる要因となっています。
アルマイト費用に関しても同様の事がえいます。
アルミメーカー各社とも、強い意志を持って今回の値上げに当たる姿勢を示しております。
メーカーに言わせれば、言葉の綾ではありますが「値上げ」ではなく「値戻し」だという事なんですね。
弊社としては、出来る限りコスト上昇を抑えるべく、メーカーとの折衝に入っております。
但し、明らかに現在の市場価格と乖離する価格で供給させて戴いているお取引先様への価格改定は避けられないと思います。
利益が相反するお客様とメーカーの間に立ち、双方が納得して頂ける落とし所を作るのが弊社の役割なのだと思っております。
お読み戴いた皆様も、避けては通れない道だと思いますので、早めのアクションで各所との折衝を進められる事を強くお勧め致します。
取り急ぎ、ご報告まで。
2014年11月26日 9:25 AM | カテゴリー:地金相場, 材料について
本日は、アルミ地金市況についてです。
最近、アルミ地金ジャパン・プレミアム(割増金)が、過去最高水準の249ドル/トン で一部決着したとの記事が掲載されていた。
ところで「ジャパン・プレミアム」って、日本向けにだけ余分に高く売りつけられている様に感じるのですが、その内容は以下の通り。
海外大手のアルミ地金メーカーから仕入れる際の、基本は「運賃」と「手数料」です。これを四半期ごとに改定するルールになっている。
手数料と言っている中には、各地域の需要状況を反映した需要と供給のバランスで増減する部分も含まれています。
アルミ地金の輸入価格は、LME(London Metal Exchange)の現物価格に、このプレミアム分が上乗せされて決められています。
当然、ドル価格での決済になるので為替相場も大きく国内相場には影響をおよぼします。
LMEの在庫量との兼ね合いで、需要と供給のバランスによって国際相場は形成されるのですが、最近ではちょっと別の要因が加わっているらしいです。
それが何かというと、LMEの在庫量は520万トンと過去最高水準まで積み上がっているのにもかかわらず、在庫の多くが金融取引に使われており、現物が市場に流通せず、加工最高の在庫水準にあるにもかかわらず供給のタイト感がある為に、ジャパン・プレミアムが過去最高水準で推移している背景にあるという。
実体経済ではなく金融取引に翻弄され、最終的に地金価格上昇の余波で被害を受けるのは、多くの中小企業。
実際にLMEの価格自体は1900ドル/トンと低水準にあるため、もっとアルミ地金価格は下がっても良いんですけどね。
※今回の話は、2013年6月中旬のデータを基に構成しております。
2013年6月19日 9:00 AM | カテゴリー:地金相場