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「カスタム ヒートシンク」と言うキーワード検索

暑い日が続いておりますが、皆さん体調を崩してたりしませんでしょうか。

酷暑は人間だけでなく、電子部品にも過酷な環境でもあります。

そんななか、最近の検索ワードで急激に増えているのが「カスタムヒートシンク」と言うワードです。

そのワードからの流入だと思うのですが、ヒートシンクメーカー標準品への追加工、オリジナル設計のアルミ押し出しヒートシンクの問い合わせが増えております。

 

では、カスタムヒートシンクを調達するにあたってのポイントを纏めてみます。


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カスタムヒートシンクは、標準品では対応できない特定の熱管理要件に合わせて、形状、サイズ、材質、フィン構造などをオーダーメイドで設計・製造する放熱ヒートシンク部品のことです。

高性能な電子機器や特殊な産業用途など、効率的な放熱が不可欠な場面で用いられます。

 

お客様からのお問い合わせや納品させて頂いている情報から推察するに、カスタムヒートシンクが必要とされる理由は以下の通りかなと思います。

 

スペースの制約: 限られた実装スペースに最大限の放熱性能を持たせたい場合

熱源の特性: 発熱体(CPU、GPU、パワー半導体など)の形状や発熱量が特殊な場合

冷却要件: 自然空冷、強制空冷、液冷など、特定の冷却方式に最適化したい場合

空気の流れ: 筐体内のエアフローに合わせて、フィンの方向やピッチを調整したい場合

重量制限: 軽量化が求められる場合(例えば、航空宇宙用途)。

機械的要件: 振動や衝撃への耐性、特定の取り付け方法が必要な場合。

表面処理: 特殊な耐食性や放熱特性を持つ表面処理が必要な場合。

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カスタムヒートシンクの主な製造方法カスタムヒートシンクは、その形状やロット、要求される精度によって様々な製造方法が選択されます。

押出加工 (Extrusion)
特徴: アルミニウム合金を加熱して軟らかくし、特定の断面形状の金型(ダイス)を通して押し出す方法。長尺で均一な形状のヒートシンクを効率よく製造できます。
メリット: 金型費用はかかるものの、中~大量生産において非常にコスト効率が良い。複雑なフィン形状もある程度実現可能。
デメリット: 熱交換器としての性能は、他の高密度フィン構造に劣る場合がある。

CNC加工 (CNC Machining / 切削加工)

特徴: CADデータに基づき、アルミニウムや銅のブロックをNC工作機械で精密に削り出す方法。
メリット: 非常に複雑な形状や高精度な加工が可能。金型が不要なため、少量生産や試作に最適。
デメリット: 材料の歩留まりが悪く、加工時間がかかるため、コストは高くなる。

鍛造 (Forging)
特徴: 加熱した金属材料を金型・砂型、シェルモールドに入れ、圧力を掛け固めることで成形する方法。
メリット: 純アルミ系合金を採用する事が可能で熱伝導率を向上させやすく、比較的複雑な形状も可能。
デメリット: 初期投資が必要で、制度が必要な部分への仕上げ加工は必須で少量生産には不向き。

ダイカスト (Die Casting)
特徴: 溶融したアルミニウム合金を高圧で金型に注入して成形する方法。
メリット: 複雑な形状を低コストで大量生産できる。
デメリット: 気泡が入りやすく、熱伝導性が他の製法に劣る場合がある。金型費用が高額。

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カスタムヒートシンクの調達は、専門の商社や加工業者に依頼するのが一般的です。


大ロット(1000個~)の場合、ヒートシンク専門メーカーへ依頼を検討するのも一つの案です。
お客様の要求に応じて、最適な製造方法や材質を提案してくれますが、中ロット以下だと納期面でご不満を抱え弊社にお問い合わせ頂くケースが多いです。

小ロット(~500個)対応を強みとしている企業も多く、弊社も含め試作から量産まで幅広く対応可能です。

金属加工メーカーに直接問い合わせされる場合もありますが、押出ヒートシンクの場合材料調達が困難で断られる場合が多いです。

アルミ押出材や切削加工を得意とする金属加工会社も、ヒートシンクのカスタム製造に対応している場合があります。
規格品の追加工サービスや一部のカスタム対応を行っています。

弊社のように、材料調達を基軸にし、協力会社と連携して数個の小ロットから中ロット程度を得意としている商社も数社存在しています。

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(問い合わせ時のポイント)

カスタムヒートシンクを依頼する際は、以下の情報を明確に伝えることで、スムーズな設計・製造につながります。


設置スペース: ヒートシンクを取り付けられる最大寸法(縦、横、高さ)

ファンによる強制空冷か、自然空冷か。強制空冷の場合は、空気の流れの方向や風速。

材質の希望: アルミニウム(A1050、A6063など)、銅などの指定

取り付け方法: ネジ止め、接着、クリップなど

表面処理の希望: 生地のまま利用、アルマイト処理、ニッケルメッキ等

数量と納期: 試作なのか、少量生産なのか、量産なのか。

希望調達納期も、材料選定、加工方法選定を判断するためには重要なポイントで、コストを大きく作用するポイントです。

========

 

カスタムヒートシンクの調達は、適切な設計と製造を行うことで、最適なコストでの調達が可能となります。

弊社では、お客様のニーズにお応えするため、標準的なアルミ押し出し櫛形ヒートシンクへの追加工を行い、無駄な投資を減らす提案を得意としております。

フィン高さ変更、幅詰め、切り欠き、表面処理等、一貫して対応致します。

切削によるケース一体型や、砂型鋳物、ダイカスト、での対応も可能です。

 

ヒートシンクを30年以上取り扱ってきたエキスパートが対応させて頂きます。

お困りごとを一緒に解決させて頂きますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

お急ぎの場合、電話でもかまいませんのでご連絡をお待ち申し上げております。

 

=======

 

担当:坪谷(つぼや)

電話:045-633-1056

mail:sales@mspjpn.com

ヒートシンクのコストダウン

引き続き、ヒートシンク関連のお引き合いを多く頂いており感謝申し上げます。

お問い合わせ頂く中での質問で、ザックリまとめると多いのが以下のことです。

 

「どの製法で作るのが安く出来ますか?」

 

ヒートシンクと言っても、形状は様々です。

 

板を曲げただけの放熱板であったり

切削で作り込むような放熱ケースであったり

アルミ押し出し材をカットして穴をあけるだけの櫛形だったり

 

用途によって様々です。

 

回答を、簡単にするならば以下の通りになります。

放熱部の形状が単純で、平面度を極端に要求しないモノと言う前提で

生涯ロットが5,000個を超えるのであれば「アルミダイカスト」にした方が安いです。

 

しかし、コレには落とし穴もあります。

アルミダイカストの標準的な材質である「ADC12」がネックになります。

一口にアルミと言っても、その材質により熱伝導率に大きく差が出ます。

 

参考までに、主要な材質の熱伝導率を確認してみましょう。

(単位:W/m/k)

◯=アルミ板からの切削

◆=アルミ押出し材

▲=アルミダイキャスト材

◎=参考値

 

◯ A5052  138(切削ヒートシンクに多用されている)

◯ A6061  155~184(切削でA5052よりは改善が見込める)

◆ A1050  225(板金物の放熱板に使用)

◆ A6063  209(アルミ押し出し材ヒートシンクに多く利用)

▲ ADC12   92(アルミダイカストのメイン材質)

▲ DMS5   150(アルミダイカスト用高伝導率材質)

▲ HT-1   175(アルミダイカスト用高熱伝導材質)

◎ 金      310 *参考

◎ 銀      420 *参考

◎ 銅       401 *参考

◎ 真鍮    110 *参考

◎ 鉄      50 *参考

ご覧頂いた通り

アルミダイカストに利用するADC12と、アルミ押し出し材に利用するA6063では、2.3倍もの開きがあります。

これは、同じ形状でも放熱性能にその差が反映されるということです。

それを解消するには、アルミダイカストでも熱伝導率の良い材質を選択する必要があるということです。

逆に言えば、ADC12を前提で設計していた部品の小型化も材質変更により可能ということになります。

DMSシリーズやHT-1と言った、純アルミ系のダイカスト用合金は、どのダイカストメーカーでも取り扱っている訳ではありませんし、湯流れの問題などによりそれなりの設計ノウハウを要します。

弊社で、アルミダイカストで放熱性を重視せざるを得ない部品には「HT-1」を推奨しており、取扱実績の中で成形性の面でも確認が取れており、安心して納入できる体制もあります。

また他社ではロット数が1000個以上でないと対応頂けないような案件でも、一定の条件は付きますが、弊社では現場と相談をしながら500個/回レベルでの対応も致しております。

 

とここまで書いておいてなんですが・・・

形状によっては、何万個あってもアルミ押し出し材を切断して使った方が安い場合もあります。

用途や形状、寸法公差など様々な条件を基に総合的に判断し、最適な生産工法の提案をさせて頂きます。

まずは、構想形状の段階で是非ともご相談下さい。

設計が終わってからですと、本来一番安い工法があっても対応できず、高いのモノづくりになってしまう可能性があります。

誰かが損をする安値ではなく、理屈の通る安値を目指し提案させて頂きますので、まずはご連絡下さい。

あらゆる観点から導き出した最適なご提案をさせて頂きます。

本日は、ダイキャストの件をメインにご説明させて頂きました。

アルミ押出し材櫛型ヒートシンクや、大型の切削ヒートシンクについても、放熱部品一筋25年間のベテラン営業マンが対応致します。

放熱関係の部品で、コストダウンでお困りの際には、気軽に問い合わせ下さい。


電話 045-633-1056

FAX 045-633-1051

mail sales<@>mspjpn.com

※お手数ですが、メールの際には@前後の<>を消して送信下さい。

謹賀新年

2017年目標の漢字

2017年目標の漢字

謹賀新年

新年明けましてあめでとうございます。

旧年中は、ひとかたならぬご配慮を賜り厚く御礼申し上げます。

皆様におかれましても、天候にも恵まれ健やかな年明けを迎えられたのでは無いかと推察しております。

無事2017年を迎えられましたのも、ひとえに皆様のご好意の賜物と心より御礼もうし上げますと共に、より一層皆様のお役に立てる営業スタイルを目指して精進して参ります。

 

 

MSPの2017年の目標を一文字で表すシリーズで「断」が選ばれました。

参考までに、2016年は「生」、2015年は「道」2014年は「進」でした。

それぞれの年に、それぞれの言葉を胸に進んでまいりました。

2017年のMSPは次のステージに向け、ニッチな世界ではありますが小さくて大きな一歩を踏み出します。

素材調達、二次加工、表面処理、組付けでアルミ押し出し材に関わる全てのワンストップで対応させて戴くだけでなく 、その周辺部品にご利用されている加工部品も含め、より積極的に受注活動を展開して参る所存です。

また様々な背景から昨年までは遠慮をしていた業界にも、社員と協議を重ね足を一歩踏み入れる事と致しました。

MSPの優秀な協力会社のポテンシャルを最大限活かす為にも、是非ともチャレンジしていかなければならない業界だと思っています。

これはある意味で「継」に通ずることで、「決断を下す」「継続させる」「無駄な気遣いを断捨離」する事になるのだと思います。

残念ながら、創業2004年のMSPは、歴史、規模、資金力のどれをとっても、老舗の商社に敵うものはありません。

しかし、老舗商社にないMSPならではのストロングポイントがあります。

それは、協力会社の経営者仲間はみな若く、まだまだ現役でビシビシと仕事をしなければならない点です。

創業者もいれば、二代目、三代目の経営者で、40代を中心として、チャレンジングスピリットに溢れる、お金や仕事だけでは繋がる事の出来ない仲間がいます。

お互いが切磋琢磨し、日本の製造業を盛り上げようと真剣に考える仲間ばかりです。

この仲間がいる限り、今年の目標をクリアするのは容易いと確信しております。

また、弊社社員が昨年末から立ち上げていた案件も順調に推移しているので、その楽しみが目白押しです。


創業14年目を迎える時期になっても、貧乏暇なしに変わりはありませなが、14年目も一所懸命頑張りますので皆様からの暖かいご指導ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。

末筆となりましたが、皆様のご健康とご多幸、商売繁盛をお祈り申し上げます。


株式会社エムエスパートナーズ
代表取締役  伊藤昌良

MSPは、面倒な商社です

いつも、MSPブログに訪問頂きありがとうございます。

もう9月ですね。代表の伊藤です。

今日は、チョットへそ曲がりな投稿になります。

今回は「MSPは、面倒な商社です」と言う、???題名です。

 

PRが目的なのに、「面倒」なんて書いたら駄目でしょ!

普通は、そう思いますよね。

 

しかし、MSPは本当に面倒な技術商社なんです。

特に、初めてのお客様に対してはその傾向が高いです。

 

その理由は簡単です。

初めてのお客様は、当社を美味しく使う方法をご存じないからです。

MSPには素晴らしい協力会社から多くのサポートを受けながら営業活動

をさせて戴いております。

この協力会社群は、それぞれ特色があります。

同じ工法を採用していても、一番美味しい部分は千差万別です。

 

お客様が今まで経験された方法を基に設計された部品を、MSPでも

同じ様にご希望のコストで対応できるかはまた別の話です。

 

また、MSPは以下の様な公式でお客様へ最大限の付加価値をご提供

出来る様に努めております。

お客様 x (協力会社 x MSP) = 無限の可能性

 

この公式の大切な部分は、お客様も一緒に入っていると言うことです。

お客様のご協力無くして無限の可能性を追求する事は不可能です。

我々側だけで追いかける可能性は、ある意味において・・・

MSP側でも、お客様側でも、勝手に自己満足活動しているだけです。


三人寄らば文殊の知恵ではないですが、この公式には三人(社)が

入っているので色々な知恵が湧いてきて当たり前なのです。


どうか、一緒に考えさせて下さい。

どうか、一緒に考えて下さい。


我々は、お客様の喜びが無い限り、売上も利益も得られないと言う事を

身に沁みて感じております。

決して騙すとかそんな姑息な事はしません。

三社がバランスよく利益を得る中で、お客様の力が最大化する方法を

必死に考え提案させて戴きます。

なので、考えるための情報を出来るだけ沢山下さい。

情報が少ない依頼は、その仕事に対する入れ込み方が少ないのでは

無いでしょうか?

我々は常に全力で受注する為に考動します。

なので「見積りだけ取ろう!」的なニュアンスはどんなにオブラートに

包んでも感じてしまうんです。

また、情報が少なくても受注出来てしまった案件は、高い確率で

クレームが発生したりします。これは当然の結末ですね。

 

世の中では、景気悪化に伴いエゴ見積りが飛び交い始めました。

少しでも安ければ、他社へ転注する為の見積りです。

義理人情は通じない時代なのは知ってます。

でも・・・

MSPは、明確な理由のない既存品の見積りはお断りしています。

仮にコストダウンしたいのであれば、目標コストを提示して頂く様に

依頼します。

既存品には当然ながら現行コストがあり、コストダウン要求には

目標コストがある筈です。

コチラは、品質と納期をそのコストでクリア出来るか検討するのが

後々に問題を残さない検討方法です。

なので、指し値のない現行品切り替え見積りはお断りです。

それが例えP社やT社だとしても、この姿勢に変わりはありません。

 

新規立ち上げ品は、なるべく初期段階から、設計初期段階から

お声がけ戴ける様にお願いしています。

品質と納期を守れる最適な工法を選択し、適正なコストを追い求め

ないかぎり安い部品は手に入りません。

 

こんな風に、MSPってとっても面倒くさい技術商社です。

その分お付き合い戴ければ、総合的にお得な技術商社だと自負

しております。

こんな面倒な技術商社でよろしければ、是非ともお声がけください。

 

面倒くさい技術商社の代表 伊藤の戯れ言でした。

皆さまからのお問い合わせをお待ち申し上げております。

(取り扱い分野)

  • アルミ押出形材に関する全ての加工
  • 旋盤加工部品
  • マシニング加工部品
  • 複合加工部品
  • ザス型によるプレス絞り加工
  • 冷間プレス鍛造部品
  • アルミダイカスト、アルミ鋳物
  • 樹脂インジェクション成形
  • ゴム成形
  • 精密バネ
  • 表面処理
  • 組付け加工

 

(お問い合わせ先)

営業担当 : 坪谷・伊藤
HP http://mspjpn.com/ 
mail sales@mspjpn.com
電話 045-633-1056 
FAX 045-633-1051

 

Al-Mg-Si系 アルミ合金

アルミと一言に言っても、配合している合金によってそれぞれの特徴があります。

「Al-Mg-Si系」と言うと判り難い人も多いと思いますが、A6000系合金と言うと、それね!と言う方は多いのではないでしょうか。

A6000系と言えば、国内では最もポピュラーな押し出し材に使われる「A6063」 も「Al-Mg-Si系合金」と言う事になります。


主な用途は、建材や船舶、車輌部品、構造物に始まり、家具や家電など多くの分野で採用されております。


押し出し加工性に優れており、強度や耐蝕性も良好で、表面処理性も良い事から様々な分野で採用されております。

また、熱伝導にも優れている事で「ヒートシンク」を始めとした放熱性を求める部品としても多く採用されております。


単純に主な合金別の熱伝導度を列記してみます。
*文献によって数値にバラつきがあります。
(単位 : W/m・K)

A1060-O   230

A2011-T8  170

A3003-H18 180

A5052-H34 140

A5056-H38 110

A6061-T6  170

A6063-T5  210

A7075-T6  130

ADC12    96

HT-1    171

DMS5    150


これだけの差があるので放熱性を求める部品の場合、どの合金をベースに設計するかにより製品の大きさを左右する程の違いが出来ます。

A6063材がヒートシンクの材料として採用されているのは、押出性の良さは勿論ですが放熱性能の面でも大きなメリットがあるからです。

 

但し、この系統の合金にも弱点はあります。

溶接には弱く、アルミの長所でもあるはずの高熱伝導の関係で、溶接個所だけでなく周辺部位まで熱による強度低下が起きてしまう点にあります。

強度的な要求がなければ問題はありませんが、強度を求める場合にはボルトやリベットなど物理的に何かしらの締結方法を用いることが多いのもこの材料を採用する際には注意が必要です。



今日は、一般的にはA6000系と称される「Al-Mg-Si系」アルミ合金についてまとめてみました。

MSPでは、それぞれの合金特性を活かした最適設計のご提案をさせて戴き、設計段階からのコストダウン活動をお手伝いさせて戴いております。

 

アルミ押し出し形材を始め、アルミヒートシンクなどでお困りの際には、遠慮無くお申し付け下さい。

皆様からのお問い合わせをお待ち申し上げております。

(お問い合わせ先) 
営業担当 : 坪谷・伊藤
HP http://mspjpn.com/ 
mail sales@mspjpn.com
電話 045-633-1056 
FAX 045-633-1051

 

 

お問い合わせ時のお願い

株式会社エムエスパートナーズ 代表の伊藤です。

早速ですが、皆様よりホームページ経由でのお問い合わせが相次いでおり、迅速な回答を社員一同心掛けてはおりますが、お時間を戴く場合が出て参りました。 

競合他社がホームページを閉鎖した影響が出ていると思うのですが、お問い合わせ数がこの半月で大幅に増加しております。

弊社は、お困りの皆様に対し迅速に対応させて戴く事をモットーとして業務を推進させて戴いております。

迅速に対応させて頂く為に、以下の点をご留意戴き、お問い合わせ戴ければ幸いです。

・ご希望の回答日をご教示下さい。

・部品の調達日程など、大日程が見えておりましたらご教示下さい。

・加工図面、材質、表面処理の有無、調達希望ロット、納入先等も可能な限りお問い合わせ段階でご教示下さい。

・希望価格などがあれば、ご教示下さい。



「アルミ押し出し形材」の少ロット対応が可能な会社が少ない事から、お問い合わせが集中しているのだと認識しております。
どうしてもアルミ形材での設計・製造が必要な皆様に、アルミ形材を迅速にお届けする事がMSPが担わなくてはならない役割と認識しております。
その役割をしっかり担い続ける為には、どうしても皆様のご協力が不可欠でもあります。

お困りの皆様に、今までどおり一件一件出来る限り丁寧に対応して参りたいと思います。
その為にも、不躾なお願いかとは存じますがご協力賜ります様、宜しくお願い申し上げます。


加工部品の調達と流通をサポートする技術商社 株式会社エムエスパートナーズを、引き続き宜しくお願い申し上げます。


末筆となりましたが、昼夜の気温変化が大きくなりつつありますので、皆様に於かれましてはご自愛下さいませ。
陰ながら皆様のご活躍を祈念しております。

株式会社エムエスパートナーズ
代表取締役   伊藤 昌良

一年間ありがとうございました

代表の伊藤です。

最終日なので、一年を振り返って見たいと思います。


2014年は、消費税増税や急激な円安と、環境の変化に翻弄された一年でした。

また、創業10年という節目の年でもありました。

そういった背景で、新しいお取引先様と数多くのご縁を戴け、新たな方向性を見い出せたのでは無いかと感じております。

大手のお取引先様からの引き合いが多く、開発品でお声掛け戴ける事が多かったのも印象に残っています。

またデザイナー様からお問合せを戴き、プロジェクトマネージャー的な役割を担わせて戴いた事も大変勉強になったと思っております。

弊社の一押し商材である、アルミ押出し材を中心とした営業活動の中であっても、製品の付帯部品で切削品があったり樹脂部品があったり ゴム部品やネジも弊社にお引き合い戴け、MSPの調達システムを想像以上にお使い戴けたことにも感謝しております。

周囲からは「何屋だか判らない」と笑われる有り様ですが、それがMSPの強味であると自負しております。

アルミ押出し材の派生で、今年はアルミヒートシンクの受注にも注力して来ました。

社員の努力の甲斐あって、アルミヒートシンク・放熱板でも新しいお取り引き先が増えました。

アルミヒートシンクにつきましても、より充実させた体制を構築し、皆様のご要望にお応え出来るように致します。

 

この様な結果が出せましたのも、皆様のご理解とご協力があっての事と心から感謝申し上げます。

来たる2015年はまた新たな一歩を踏み出すべく「道」と言う幹事をキーワードに据え、業務に邁進して参りたいと思います。

一年間、本当にありがとうございました。

皆様にとって、残り少ない2014年が益々充実される事と、来たる2015年がより一層輝かしい一年となります様にご祈念申し上げます。

良いお年をお迎えください。

 

アルミの熱伝導率

最近多いお問い合わせの中に、ヒートシンクを始め放熱性能を必要と
する部品があります。

一概にアルミといってもさまざまな材質があって、それぞれで
熱伝導率が異なります。

という事で、材質ごとの熱伝導率をまとめて見ます。

(単位:W/m/k)

◯=アルミ板からの切削

◆=アルミ押出し材

▲=アルミダイキャスト材

◎=参考値

 

◯ A5052  138

◯ A6061  155~184

◆ A1050  225

◆ A6063  209

▲ ADC12   92

▲ DMS1   210

▲ DMS3   150

▲ DMS5   150

▲ HT-1   175

◎ 金      310 *参考

◎ 銀      420 *参考

◎ 銅       401 *参考

◎ 真鍮    110 *参考

◎ 鉄      50 *参考

 

以上の様に、実用的な材料で行くと銅を利用する事が熱伝導率の
面で考えれば良いのですが、軽量化や材料費や加工費に起因する
コストの問題がある為に、一般的には放熱版と言えばアルミを利用
するケースが多いです。

しかし、アルミの中でも大量生産となるとADC12のダイキャストを
選ばれることも多いのですが、MSPでは放熱性能が必要との指示が
ある場合、適切な材質をご提案し小型軽量化のお手伝いもさせて
戴いております。

また、ダイキャストという部分で言えば、イニシャルコストの削減も
大切なコストダウンと理解しておりますので、ホットチャンバー方式の
ダイキャスト品を提案します。

ホットチャンバー方式は、型の締結圧力が低く、金型寿命が
コールドチャンバー方式よりも3倍程度長い為金型償却の観点で
有利になる点と、寸法精度が出やすい為に、後加工費の削減も
行える利点がります。

形状にもよりますが、年間5000個程度あればメリットがあると思います。

本日は、ダイキャストの件をメインにご説明させて頂きましたが
アルミ押出し材櫛型ヒートシンクや、大型の切削ヒートシンクについても
放熱板一筋20年間のベテラン営業マンが対応致します。

放熱関係の部品で、コストダウンでお困りの際には、気軽に問い
合わせ下さい。


電話 045-633-1056

FAX 045-633-1051

mail sales<@>mspjpn.com

※お手数ですが、メールの際には@前後の<>を消して送信下さい。

ホットチャンバー方式ダイカスト

MSPでは、比較的小さなサイズの超量産用部品に、ホットチャンバー方式ダイカストでの生産検討もお薦めしております。

一例を上げると、放熱性能が必要な部品の場合、コールドチャンバー方式ではなく、ホットチャンバー方式は、ADC12に比べ熱伝導率の高い合金を選択することが出来ます。

また、製品精度が高い成形が可能なので、追加工の必要がない設計であれば様々な切り口でのコストダウンが可能です。

もう一つの利点としては、型寿命が長い為に償却費用低下によるランニングコストの削減にも寄与します。

型更新の際には、ロット低減も含め一度ご検討戴ければと思います。

新規での型製作の場合、ADC12,AZ91D,ZDC-2と言う3種類での試作も可能です。(量産の場合は、1型1合金のみとなります)


<ホットチャンバー方式の特徴>

ホットチャンバー方式は、溶解炉と鋳造機が一体になっており、溶湯を効率よく金型へ圧入できます。

・小型製品の鋳造に向いている。

・コールドチャンバーと比較して、鋳造サイクルが短い。

・溶湯温度が安定している。

・低圧力の為、金型に負担が少ない。

・大型製品の鋳造には向いていない。

・対応金属、アルミニウム(ADC12)、マグネシウム(AZ91D)、亜鉛(ZDC-2)