シルバーアルマイトを白アルマイトと言うのはなぜ?
今日は、業界経験の浅い方が困惑してしまう業界用語についてお話したいと思います。
「シルバーアルマイトを白アルマイトと言うのはなぜ?」
って思ったことありませんか?
私は、先輩から「シルバーアルマイト」で教わったので、「白アルマイト」が図面に出てきた時は、かなり戸惑いました。
「シルバーアルマイト」と「白アルマイト」が同じものを指すのは、一言で言うと「着色をしていない無色透明なアルマイト処理」を、黒アルマイト(着色あり)と区別するためにそう呼んでいるからです。
なぜ「白」という言葉が定着したのか、いくつかの理由に分けて解説します。
- 「黒」に対する「白」という対比
アルマイト業界で最も一般的な着色は「黒」です。現場や設計図面で指示を出す際、染料で黒く染めるものを「黒アルマイト」、染料を使わない(無着色の)ものをその対比として「白アルマイト」と呼ぶ習慣が根付きました。
黒アルマイト = 染料で黒くしたもの
白アルマイト = 染めないもの(シルバー)
- 見た目が「銀白色」になるから
アルマイトの皮膜自体は本来「無色透明」です。しかし、処理の過程でアルミの表面をエッチング(薬品で整える)するため、表面がわずかに荒れて光を乱反射します。 その結果、アルミ本来の金属光沢が少し抑えられ、「明るい銀色」から「白っぽいシルバー(銀白色)」に見えるようになります。この見た目の印象が「白」という呼び名につながっています。 - 「白い染料」が存在しないから
実は、アルマイトには「真っ白に染める染料」が存在しません。 アルマイトの穴(ポア)は非常に小さく、白の顔料(酸化チタンなど)の粒子は大きすぎて中に入らないためです。そのため、業界内で「白」と言えば、白く染めたものではなく、必然的に「染めていないシルバー」を指すことになります。
まとめ:呼び方の違い
呼び方 ニュアンス
シルバーアルマイト 外観の色(銀色)に注目した呼び方。一般向けに多い。
白アルマイト 着色の有無(無着色)に注目した呼び方。製造現場や図面で多い。
クリアアルマイト 皮膜が透明であることに注目した呼び方。
製造現場に相談する際、図面に「白アルマイト」と書いてあれば、ある程度経験を積んでいれば即座に「無着色の標準的なシルバー処理だな」と理解します。
もし「もっとマット(艶消し)な白に近い質感にしたい」といった要望があれば、アルマイトの前の「サンドブラスト」や「化学梨地」といった工程を組み合わせを提案させて頂きます。
対応してくれるアルマイト業者は減ってしまいましたが「エッチング処理長め」と言う裏技で表面を荒らし放熱性能をアップさせた経験もあります。
「本当に白くしたい」と言うご要望でしたら、耐食性能が必要であれば下地にアルマイト処理をして塗装で白くすることも可能です。
設計段階から、材料調達、二次加工、表面処理まで一括でお任せ頂ける体制を整え、皆様からのお問い合わせをお待ちしております。
お問い合わせは、メールでも電話でも構いません。
担当:ツボヤ、イトウ


