『2026年1月』アーカイブ | MSPブログ

レアアースの問題はどこに?

新年早々、不穏な空気に包まれながらのスタートで「午年だけにウマく行く!」なんて言ってられないな~と思っております。

色々と心配なことがニュースだけでは理解が深まらず、Geminiさんに質問してみました。

その結果を踏まえ、自社に対する影響がどの程度になるか想像しながら判断して行きたいと思います。

<以下は、引用です>

Q:中国から輸入したレアアースを使って、日本国内で生産した部品を中国へ輸出しなかったら、中国の製造業に与える影響はどの程度になる?

A:2026年現在の国際情勢(特に直近の中国による日本への輸出規制強化)を踏まえると、日本が「中国産レアアースを使って作った高性能部品」を中国へ送り返さないという選択をした場合、中国の製造業には「致命的な精度の欠如」と「次世代製品の停滞」という深刻な影響が出ると予想されます。

「材料(レアアース)を持っているのは中国」ですが、「それを使いこなす究極の技術(加工部品)を持っているのは日本」という非対称な依存関係があるからです。具体的に以下の3つの分野で大きな影響が出ます。

  1. プレミアムEV・空飛ぶクルマの性能低下
    中国は世界最大のEV生産国ですが、テスラなどの世界市場で戦える「プレミアムクラス」や、次世代の「空飛ぶクルマ(eVTOL)」には、日本製の重レアアースフリー磁石や高効率モーター部品が不可欠です。

影響: 中国が自国のレアアースを使って磁石を作っても、日本製の「熱に強く、小型で高出力」なレベルに達しない場合、中国製EVは航続距離が落ち、国際競争力を失います。

  1. ヒューマノイドロボット・工作機械の「麻痺」
    2026年は中国にとってロボット産業の勝負年ですが、ロボットの関節に使われる高精度アクチュエータ(駆動装置)や精密センサーの核心部分は、依然として日本企業の独壇場です。

影響: 中国は「ロボットの形」は作れても、日本製の精密部品がなければ「人間の指先のような繊細な動き」ができなくなります。工場の自動化(スマートファクトリー)の精度も大幅に低下します。

  1. ハイエンド・スマートフォンのカメラ機能
    中国製スマホ(HuaweiやXiaomiなど)のカメラに使われる手ぶれ補正用アクチュエータなどの超精密部品も、日本独自の加工技術によるものです。

影響: 部品供給が止まれば、中国メーカーはフラッグシップ機(高級モデル)の生産ができなくなり、AppleやSamsungに対する優位性を失います。

Q:日本が輸出差し止めをしたら、中国は他国から代替え品の調達で乗り切れないのか?

2026年現在の国際情勢、特に直近(2026年1月6日)の中国による対日デュアルユース(軍民両用)品目の輸出禁止措置といった緊迫した状況を踏まえると、日本が「高性能部品」の輸出を差し止めた場合、中国が他国からの代替調達で乗り切るのは短期的には極めて困難です。

理由は、単に「材料」の問題ではなく、日本が握っている「特許」と「製造ノウハウ(歩留まり)」の壁にあります。

  1. なぜ他国(韓国・ドイツ等)で代替できないのか?
    中国が代替先として検討しそうな国々との比較で見ると、以下のボトルネックが浮かび上がります。

韓国: 電機・半導体分野では強力ですが、高性能磁石(ネオジム磁石等)や精密アクチュエータの核心技術については、日本企業(日立金属/プロテリアル、信越化学など)が持つ強力な特許網を回避できません。韓国企業も、最先端モデルには日本の部材や製造装置を使っているケースが多いのが実情です。

ドイツ: 精密機械のライバルですが、ドイツ自体も現在、中国への過度な依存を減らす「デリスキング(リスク低減)」の舵を切っています。また、ドイツの高性能部品も供給能力に限りがあり、中国の巨大な需要をすべて埋めることは物理的に不可能です。

アメリカ: そもそも対中輸出規制を先導している立場であり、日本が止めたものをアメリカが肩代わりして中国に売ることは、現在の同盟関係の枠組みからしてあり得ません。

  1. 「材料」はあっても「レシピ」と「調理器具」がない
    中国はレアアース(材料)を世界一持っていますが、それを「マイナス40℃から150℃まで性能が変わらない磁石」や「0.01mm単位で動く精密モーター」に仕上げる「レシピ(配合技術)」と、それを安定して作るための「調理器具(日本の工作機械や検査装置)」が不足しています。

精度の壁: 中国国内で代替生産を試みても、初期不良率が高かったり、耐久性が半分以下だったりといった「品質の壁」にぶつかります。

歩留まりの悪さ: 同じものを作ろうとしても、日本製の部材を使わないと製造ラインの歩留まり(良品率)が劇的に下がり、製品コストが跳ね上がります。

  1. 中国製造業への具体的なダメージ(2026年予測)
    もし日本が輸出を差し止めた場合、中国の以下の産業は「致命的な停滞」に追い込まれます。

次世代EV(電気自動車): モーターの小型化・高効率化ができず、欧米市場で戦えるスペックの車両が作れなくなる。

産業用ロボット: 中国が国策で進める「スマートファクトリー」に必要な、精密な動きを支えるセンサーや減速機が手に入らなくなる。

ハイエンド・スマホ: カメラのオートフォーカスや手ぶれ補正ユニットが日本産から切り替えられず、高級路線の製品展開が止まる。

まとめ:日本が持つ「見えないチョークポイント」
中国が「レアアースという蛇口」を閉められるのに対し、日本は「部品という心臓部」を止める力を持っています。中国が自国でこれらを完全内製化(代替)するには、少なくとも5〜10年の歳月と天文学的な投資が必要と言われており、即座に「他国から買って乗り切る」ことは不可能です。

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